みなさんこんにちは。
Kateです。(Twitter:@kate_thx)
一部の上司には以前から打ち明けていましたが、大々的に吃音症状について打ち明け数週間が経ちました。
私は難発型の吃音ですが、そもそも『音』が出ないことも多々。
会社では、言える範囲では自分の口から発言するようにしていますが、ままならない時はメールやチャットを使って連絡やコミュニケーションを取るようにしています。
そんな私ですが、会社の産業医と面談するように上司から言われ、先日面談を行いました。
吃音は100%理解してもらうことは難しいと思いますが。『誰かに打ち明ける/相談する』ことで意外とポジティブな反応だったり、協力してくれるなど
『ひとりで悩むのもではないな』と思わせてくれる面談でした。
この記事は、吃音を持っている方 or 周りに吃音症の方がいる方が見ていると思います。
私の体験談にはなりますが、必ず何か刺さるものがあると思います。
是非、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
目次
産業医面談に至るまで
今回の産業医面談に至るまで、先輩や上司など様々な人と私の『吃音』について話してきました。
そもそも、大々的に打ち明けるきっかけとなった出来事がありました。
それは、社内書面を経営者層に向けて説明する場面があり、ただ書面に書いてある文字を読むだけの作業でいいものの、最初の言い出しの言葉から全く『音』が出ず、代わりに上司に読んでもらったことがきっかけです。
状況としては事前に発言することを言われていたわけではないので、経営者層の方々は「とっさに振られて緊張していたのかな」と思っていたみたいです。
しかし、上司が私の「吃音」について説明したところコトが大きくなり、一先ず産業医に診てもらおう。となりました。
私自身、直属の上司には1年以上前から相談しており、いつかこの日が来るなとは予想していたので、抵抗感もなく、産業医面談をすることを快諾しました。
産業医面談 内容
産業医面談は約45分間行いました。
このご時世ですので、入り口で体温を測り受付で申告する作業がありましたが、「36.4℃です」が言いにくくいきなり吃りました。
現在の症状について
事前に上司が産業医と連絡をしてくれており、ある程度私の症状を理解してくれている状態からスタートしました。
(吃音の方は、何事もイチから説明することに対してどもることを想定してしまい避ける傾向にあると思います。そんな時は事前に症状について伝えたいことを紙に書く/メールで発信するなど、言葉を返さなくても伝える方法が効果的です)
いくら事前に伝えていても、深堀をされます。うまく伝えることができない場合を想定して紙とペンを持参していましたが、使うことなく自分の言葉でやり抜くことを決めました。
・言える時言えない時に波がある。
・言いたい言葉は決まっているのに、音として発言することができない
・幼少期から吃音症状はあり、音読の時間が嫌だった。定型分を読むことが苦手
・異変を感じ出したのは大学生の頃から。特にここ最近は顕著に、口から音が出ず「言えない」ことが多々ある。
これらの内容を隠さずさらけ出しました。
私自身のコトについて
産業医の医師も私の吃り具合を確認するために、考える必要のない「家族」についていくつか質問されました。
・兄弟構成
・現在の住まいから会社までの通勤時間
・出身地
どれも「Yes」or 「No」で答えることのできない質問で、単語の答えを求められます。
3つの質問いずれも、最初の「音」が出てこず、沈黙時間がありました。
1分ほど沈黙が続き、選択方式で聞き返してくれたので、「Yes」「No」で答えました。
正直、こんなことも言えないのかと不甲斐さから半泣きになりそうでした。
言えなかった/伝えることができなかったコト
意見/感想/考えていことを発言する場面では、最初の「音」が出てこず沈黙状態になったり、難発で吃りまくることが多々ありました。
苦手な音や単語など、吃りそうな法則を見つけることができれば対処法や回避法を考えることができますが、その法則も見つからないくらい症状としてはヒドい状態です。
他人からの印象と私自身の感覚に乖離があった
産業医面談の中で、何度か沈黙があったことに対して
・言いたくなくて沈黙しているのか?
・言いたいが単に口から「音」が出ず言えないだけなのか?
を聞かれました。私の回答としては全て後者です。仮に言いたくないことがあっても、「言いたくないです」と言いますと伝えました。
その中で、どもる以前に「音」が出ない現象に対して、吃音以外の精神的な何かが絡んでいる可能性があると言われました。
また、「何気ない会話では吃らず普通」と言われましたが、私自身はそんなこともなく、全然どもっていましたし、言葉を選びながら発言していたので
周りからの印象と自分自身の感覚にかなり乖離があるなと改めて感じました。
今後について
産業医の先生は精神科医とのことでしたが、吃音の専門ではないので、引き続き現在通っている大学病院での吃音トレーニングを行うようにと指示がありました。
一方で、今後もサラリーマン人生は長く組織で働く以上「コミュニケーション」は不可欠なので、克服したい意志があるか?を聞かれました。
答えはもちろん「Yes」
今回の産業医面談のフィードバックも含め、大学病院へ情報を共有していただくことになり、トレーニング方法や回避策のアドバイスを求めてくれるようです。
私自身の感覚として、少しトレーニングしたからといってすぐにいい方向になるとは思えず、人生の課題となるほど長期戦になる予感がしています。
メンタル面について
産業医の先生に、メンタル面についてかなり質問されました。
他人よりも劣る点や劣等感がある場合は、気分が落ち込みメンタルもやられ、食が細くなる/不登校/休職など家の外に出ることを怖がるようになる傾向に人間はあるようです。
私の場合、言葉を発することができないもどかしさや劣等感はありますが、日常生活に支障が出るほどメンタルは弱っているわけではないのが唯一の救いです。
まとめ
私の吃音の症状は中等度で、比較的ひどい方です。
周りにどう伝えていいのかわからない過去もありました。
今では、私の周りにいる友人などには積極的に吃音について伝えるようにしています。
完璧な理解をしてもらうことは難しいことはわかっていますが、理解しようとしてくれている気持ちはすごく受けます。
その方なりにアドバイスをくれたり、一緒になって考えてくれたりと。。。
吃音に対して劣等感しかなかった私ですが、ひとりで悩む必要はないなと思うようになりました。
私のように吃音を抱えている方も、少しずつ周りに打ち明けてみてはどーでしょうか?
馬鹿にする人も出てくるかもしれませんが、そんな人は相手にしなければいい。
そんなマインドを持つことも重要なのかも。
ではまた!